俺キクチのブログ

PR等のアパレル稼業を10年経て イギリスのYMSを取得しロンドンに2年移住した者の その日暮らしを晒しております。 http://instagram.com/lclccylcy/

しゃかりき!

先日、友人が「お前はまだロンドンっぽいところで行っていないところが沢山あるだろうから連れってやるよ。」といったようなことを言って、俺をサイクリングに連れ出してくれることになったのだが、買ったばかりの中古の自転車がなかなかどうして相性が悪く、一度触れるたびに何かが壊れるというストリートファイター2のボーナスステージのような仕様になっているので、不安ではあったのだが、せっかく言ってくれているし・・・と、いざロンドンの端にあるエッピングフォレストへ行くこととなった。

 

イメージでは颯爽とロンドンの街を駆け抜ける自分を浮かべど、自転車にしっかり乗るのなんて高校生の通学以来だからさ、実際は走り出して2~3分で体がもう必死にSOSを発するわけ。

もうほんと必死。

生きてきた中でこんなに必死になったことがあっただろうかというレベルでもうほんと必死。

 

雲ひとつない晴天の下、建物のガラスにうつるは表情がどんより曇り真冬に汗だくの今にも死にそうな成人男性であり、もはやボロボロの自転車のほうがなんだか生き生きとしているし、頭の中の「ペダルを漕がねば・・・」という意識のみが自分を突き動かしており、いったい何に乗っていて、どこに向かっていて、自分は果たして誰で・・・と必死な己はアイデンティティすら崩壊をしはじめた。

終いには自分よりも自転車が本体のような気さえしてきて、ハリガネムシに寄生されるカマキリである。

 

そんな絶望を何も知らぬ友人はどんどん進んでいく。

ほんとに俺は自転車が本体となってしまって、人としてて存在せず、忘れ去られてしまったのではないか・・・と不安になるほどに、お構いなしにどんどん進んでいく。

一応、必死を5倍くらいに濃縮して表情に示してみたんだけど、気にせずどんどん進んでいく。

演技力がなかったのだろうか・・・それとももしかしたら元々俺は必死感がデフォルトの顔をしているのだろうか・・・と自問自答をしている間にもどんどん進んでいく。

名前を呼んでみても「ん?」と一度振り返っては爽やかに笑って、また前をすぐに向きどんどん進んでいく。

 

前向きにもほどがある。

 

休んだりしても置いてかれるのみであろう自分に残された道は、とにかく進むしかなく

果たして一体何分経ったであろうか。

 

ケツは果たしていくつに割れているのか、てかそもそも割れてなかったっけ・・・と、ケツの概念がよくわからぬ状況になってきたとき、ようやく目的地にたどり着いた。

https://www.instagram.com/p/BPiA6dEhsnE/

達成感とはこのことである。

 

なんて綺麗ですがすがしい場所なのであろう。

https://www.instagram.com/p/BPkaWArhWiI/

途中、公園に構えるカフェでサンドウィッチを買ったら、ただパンにコーンビーフを薄く乗っけただけのものが出されたのだが、それすら神の恵みに思え、全てが優しく、のどかで、自然の偉大さを感じさせてくれる本当に気持ちのよい場所だった。

 

ありがとう、連れ出してくれたトーマス。

 

ようやく自我を取り戻し、必死に漕いだ甲斐があったもんであると相棒のような目で自転車を見つめた瞬間、自転車がなぜか倒れ、今度は後輪の泥除けがおかしな方向に・・・

 

なかなか終わりよければすべて良しとしてくれぬ運命に疲労感がドッと一気にやってきたのだが、懲りずにこいつともっと色々な所を巡ってみようかなと思っている。

https://www.instagram.com/p/BPdlPPOhocm/

 レッツ運動不足解消